サンプルスクリプト/総フレーム数の取得

今日の献立 †

単にビデオクリップの総フレーム数を知りたいだけなら、Info フィルタで確認することができます。しかし、もし総フレーム数の値そのものを利用したいようなときには、FrameCount を使うとよいでしょう。

今回は、FrameCount を使って取得した総フレーム数を、Subtitle フィルタで表示させるというスクリプトを作ってみましょう。

材料 †

• FrameCount（AviSynth 内蔵関数）
• String（AviSynth 内蔵関数）
• AviSource（AviSynth 内蔵フィルタ）
  • 他のビデオ入力フィルタでもよい。
• Subtitle（AviSynth 内蔵フィルタ）
  • FrameCount で取得した総フレーム数の確認に使用。

作り方 †

1. ビデオクリップを読み込みます。

   AviSource("C:\path\example.avi")
   

2. FrameCount 関数を使って総フレーム数を取得し、変数 total_frames に代入します。

   total_frames = FrameCount() # 総フレーム数を取得して、変数 total_frames に代入
   

3. 今回は、Subtitle フィルタで総フレーム数を表示するため、変数 total_frames を文字列（String 型）に変換して、変数 str に代入します。String 関数を使えば、整数や小数を文字列に変換することができます。

   str = String(total_frames) # 文字列に変換して、変数 str に代入
   

4. 最後に、Subtitle フィルタを使って、変数 str をクリップの上に表示します。

   Subtitle("Length: " + str) # str をクリップ上に表示
   

5. 完成したスクリプトは、以下のとおりです:

   AviSource("C:\path\example.avi")
   total_frames = FrameCount() # 総フレーム数を取得して、変数 total_frames に代入
   str = String(total_frames) # 文字列に変換して、変数 str に代入
   Subtitle("Length: " + str) # str をクリップ上に表示
   

ひとくちメモ: 特別な変数 last †

AviSource("C:\path\example.avi")
total_frames = FrameCount() # 総フレーム数を取得して、変数 total_frames に代入
# 以下略

クリップを変数に代入しなかった場合、最後に処理したクリップに割り当てられる特別な変数 last に代入されます。このため、上の例では、一見、FrameCount 関数には何の引数も指定していないように見えますが、じつは、

total_frames = FrameCount(last)

または、

total_frames = last.FrameCount()

と指定した場合と同じことになります。

clip = AviSource("C:\path\example.avi")
total_frames = FrameCount(clip) # 総フレーム数を取得して、変数 total_frames に代入
# 以下略
# なお、この場合、Subtitle でも、入力として変数 clip を指定する必要がある。

あらかじめクリップを変数（上の例では clip）に代入しているときは、FrameCount 関数の引数として、その変数を明示する必要があります。

関連レシピ †

• サンプルスクリプト/クリップの情報を表示する
• サンプルスクリプト/数値を文字列に変換する