AviSynthのぺーじ/逆テレシネ

これは、かつて「にーやんのAviSynthのぺーじ」として公開されていたものを転載したものです。内容は古く、間違いも含まれている可能性があります。より正確で新しい情報を知りたい場合は、AviSynth 付属のヘルプや AviSynth 公式サイトを参考にすることをおすすめします。AviSynth WikiAviSynth入門なども活用してください。

ITプラグイン

 ITプラグインは、thejam79さん作の逆テレシネプラグインです。

 現在は、nullinfoのminaminaさんによって、IT(バージョン0.051)をベースにYV12モードにも対応したIT_YV12がリリースされています*1

 テンプレートでは、26行目にITの設定行があります。

#//--- 24fps化 ---//
#IT(fps=24, ref="TOP", blend=false)

 ITフィルタは次のように記述します。

#IT(オリジナル)
IT(fps, ref, blend)

#IT_YV12
IT(fps, ref, blend, diMode)

 次にそれぞれのパラメータの意味と記述方法を見ていきましょう。

ITプラグインのパラメータ

(1)fps

 fps=24のとき、24fps化します。

 fps=30の場合、24fps化せずに、プログレッシブフレームの抽出(プログレッシブ化)のみを行います。そのためフレームレートは変化しません。

fps
2424fps化
30プログレッシブ化のみ

(2)ref

 フィールドオーダーを指定します。

 ref="TOP"はトップファースト、ref="BOTTOM"はボトムファーストになります。。

 フィールドオーダーの指定のページを参考にフィールドオーダーを確認し、正しく指定してください。。

 フィールドオーダーの間違いは、うまく24fps化できない原因になります。

ref
"TOP"トップファースト
"BOTTOM"ボトムファースト

(3)blend

 冗長なフレームを削除して24fps化するのではなく、動きがある程度均等に大きいフレームを30フレームから24フレーム(5フレームから4フレーム)へリサンプリング(再標本化)して24fps化を行います。

 これにより、24fpsの部分と30fps(30p/30i※)の部分が混合しているソースでの再生をスムーズにします。

 その代わりに残像が発生します。

 このパラメータは、fps=24の時のみ有効になります。

blend
true有効
false無効

(4)diMode

 diModeはIT_YV12(v0.1.01以降)から追加されたオプションで、インターレース解除の方法を指定します。

 オリジナル版のITには、このパラメータはありません。

 diMode=0ではインターレース解除を行いません。

 diMode=1はIT v0.051のインターレース解除を利用します。これがデフォルトで、diModeを指定しなかった場合にも適用されます。

 diMode=2は簡易二重化、diMode=3はフィールド補間によりインターレースを解除します。

diMode
0解除しない
1IT v0.051のインターレース解除を利用(デフォルト)
2簡易 2重化
3フィールド補間

ITプラグインの使用例

(1)24fps化/トップファースト/blend無効

IT(fps=24, ref="TOP", blend=false)

 diModeは省略されているため、IT_YV12ではデフォルトのdiMode=1が適用されます。

(2)プログレッシブ化のみ/ボトムファースト/blend無効/フィールド補間]

IT(fps=30, ref="BOTTOM", blend=false, diMode=3)

 fps=30なので、24fps化は行われません。

 また、diMode=3なのでフィールド補間によりインターレースが解除されます。

 ただし、オリジナル版ITではdiModeパラメータは使えませんので、「, diMode=3」の部分は削除してください。

ITプラグイン使用上の注意

 ITプラグイン付属のテキスト(IT.txt)によると、次のような使用条件があります。

  • MMX2が使えるCPUが必要
  • 横のサイズが16の倍数、縦のサイズが8の倍数でなければならない

 他にもIT.txtには、「無効領域が激しく大きい場合は、ITの前にCropしたほうが精度が上がる」などの注意点が記載されていますので、使用する前によく読んでおいてください。

最終更新日 2003年1月15日


*1 どちらもプラグインの名前はIT.dllで、フィルタを使用するときも「IT(〜)」と記述します。

最終更新日時: 2014-03-12 (水) 23:37:11 (3691d)