AviSynth入門/マニュアルの読み方

はじめに

これまで何の説明もないままBlankClipフィルタを使ってきましたが、BlankClipは何も真っ黒なビデオクリップをつくり出すだけのフィルタではありません。オプションで値を指定することによって、好みの大きさや色のビデオクリップを作成することが可能です。

ただし、そのためにはBlankClipがどのようなフィルタで、どのような設定が可能なのかを知る必要があります。実際に、AviSynthのマニュアルで確認してみましょう。

AviSynthのマニュアルについて

このページでは、AviSynthと一緒にインストールすることができるマニュアル(英語版)を例に、AviSynthのマニュアル(とくに内蔵フィルタについての部分)の読み方を説明します。

ただし、このマニュアルを見るためには、インストールのコンポーネントの選択(Choose Components)のところで、いずれかの言語のマニュアルがインストールされるように指定する必要があります(インストールを参照)。

オンライン版AviSynthマニュアル

また、AviSynth公式サイト(avisynth.nl)では、オンライン版のマニュアルを読むことができます*1。ネット上でいつでも更新できるため、オンラインマニュアルの方が、より新しい内容になっている場合があります*2

現時点*3で日本語のAviSynthマニュアルはありませんが、当サイトのFiltersByCategoryでオンラインマニュアルの一部を日本語訳したものを掲載しています*4。こちらも参考にしてください。

マニュアルを開く

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AviSynthのマニュアルは、[スタート]メニュー > [すべてのプログラム] > [AviSynth 2.5] > AviSynth Documentationから開くことができます。

調べたいフィルタを探す

マニュアルを開いたら、調べたいフィルタのページを探します。

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左のフレームの「Core Filters」から、内蔵フィルタの一覧を開くことができます。「Core Filters」はその種類によってさらに分類されていて、BlankClipはこの中の「Producing(ビデオクリップの生成)」に含まれています。

BlankClipのページを開くには、左のフレームの「Core Filters」または「Producing」から一覧表を開き、右のフレームのBlankClipをクリックします。

クイック・リファレンス(Quick Reference)

もしわかりにくければ、「Quick Reference」(上図を参照)を利用するとよいでしょう。フィルタの頭文字の英字をクリックすると、探したいフィルタと同じ頭文字から始まるフィルタの一覧が表示されます。

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ここからさらに該当するフィルタの名前のリンクをクリックすると、目的のページに移動することができます。

マニュアルの内容

AviSynthのマニュアルは、以下のような項目に分かれています*5。フィルタによっては、存在しない項目もあります。

マニュアル上部

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(1)フィルタの書式

フィルタの指定方法をまとめたものです。詳しくは、次回のAviSynth入門/書式と引数で解説します。

この部分については、クイック・リファレンス(Quick Reference)で見ることもできます。

(2)フィルタの説明

このフィルタが、いったいどのようなフィルタであるかの説明です。BlankClipのマニュアルから、最初の一文を引用してみます。

The BlankClip filter produces a solid color, silent video clip of the specified length (in frames).

これを日本語に翻訳すると、以下のようになります。

BlankClip フィルタは、(フレーム単位で)指定された長さの、単色(solid color)で、無音のビデオクリップをつくり出します。

日本語ではないため、すべてを理解するのは難しいかもしれません。しかし、どのような性格のフィルタであるかということさえ理解できれば、あとは下記の使用例などを参考にすれば、ある程度、使えるようになると思います。

(3)引数の説明

このフィルタで指定できる引数(フィルタに渡す値)とその内容についての説明です。引数については、次回のAviSynth入門/書式と引数で解説します。

マニュアル下部

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(4)使用例

フィルタの使用例です。フィルタの使い方がよくわからない場合に、参考になるでしょう。

(5)更新履歴

フィルタの更新履歴です。BlankClipの場合、AviSynth 2.5.5でcolor_yuvという引数が追加(add)されたことがわかります。

ただし、フィルタによっては、更新履歴が書かれていなかったり、また書かれていても一部の変更点のみの場合もあります。

(6)更新日時

最後に最終更新日時が記されています。これは、フィルタの更新日時ではなく、このマニュアルの内容が最後に更新された日時であると考えられます。

まとめ


*1 2006-04-16現在、AviSynth公式サイト(avisynth.nl)では、MediaWikiを使った新しいサイトへの移行作業が行われています。これにともなって、マニュアルのURLが変更になる可能性があります。
*2 一部のフィルタの説明には、未リリースのバージョンの情報が含まれていることがあります。
*3 2006-04-16現在。
*4 AviSynth公式サイト(avisynth.nl)のリニューアルと日本語への対応にともなって、当サイトの日本語訳を、新しいサイトへ移動/転載する可能性があります。
*5 ここで使用している画像は、AviSynth 2.5.6aに付属しているマニュアルからのものです。

最終更新日時: 2014-03-12 (水) 23:37:26 (3691d)