AddRangeプラグイン

AddRangeプラグインとは?

AddRangeプラグインは、VirtualDub系のソフトウェア(VirtualDubModやNanDubなど)の編集設定ファイル(*.vcf)を利用して、選択範囲の指定を行う外部プラグインです。これにより、VirtualDub上での編集情報を、そのままAviSynthスクリプトに反映させることができます。

kiraru2002氏作。

AddRangeプラグインが対応しているvcfファイルについて

AddRangeプラグインが対応しているのは、vcfファイル内に次のような記述があるものです*1

VirtualDub.subset.AddRange ( 999 , 999 )
VirtualDub.subset.AddFrame ( 999 , 999 )
VirtualDub.subset.AddMaskedRange ( 999 , 999 )

AddRangeプラグインの入手

AddRangeプラグインは、Kiraru2002の部屋アーカイブから入手してください。

AddRangeプラグインの使用手順

1.AVSファイルを開く

open_avs.png

VirtualDubMod*2で編集したいAVSファイルを開きます。

フィルタをかけた状態のAVSファイルだとフレーム間の移動が重くなります。編集作業を行うときは、あらかじめフィルタを無効化しておくか、必要最低限のフィルタのみ有効にしておくとよいでしょう。

2.不要な範囲の削除

不要な範囲を選択して、削除していきます。

VirtualDub系のソフトウェアでは、以下のメニューやボタンを利用して、編集作業を行います*3

vdubmod_delete.png
  1. 選択開始([Edit] > [Set selection start] または [Home])
  2. 選択終了([Edit] > [Set selection end] または [End])
  3. 選択範囲の削除([Delete])
  4. 選択範囲をマスク(選択開始フレームと同じ画像にする)

すべての不要な範囲がなくなるまで、(1)(2)(3)(または(4))の工程を繰り返します。

3.vcfファイルの保存

vdubmod_save_vcf.png

選択範囲の指定を終えたら、[File] > [Save processing settings]から、VirtualDubModの編集設定ファイル(*.vcf)を保存します。

vdub_save_option.png

VirtualDub1.5.8/VirtualDubMod1.5.10.1以降の場合、vcfファイルの保存ダイアログ画面左下にあるチェックボックスを有効にした状態で保存してください。ここにチェックを入れないと、vcfファイルに選択範囲指定の情報が保存されません。

これでVirtualDubMod上での編集作業は終わりになります。最後にAVSファイルを再編集します。

4.AVSファイルの修正

AVSファイルに次の2行を追加します。

LoadPlugin("AddRange_for_25.dll") # Avisynth1.0/2.0用はAddRange.dll
AddRange("foo.vcf") # vcfのパスを指定

プラグインのオートローディング機能を使ってプラグインを読み込む場合、1行目のLoadPlugin()は必要ありません。

2行目では、vcfファイルのパスを指定します。詳しくは、AddRangeプラグインに同梱されている説明書を参照。

AVSファイルの修正が終わったら、上書き保存し、VirtualDubModで開き直してください。さきほどVirtualDubMod上で行った編集内容が反映された状態になっていると思います。

VirtualDubModのRefresh([Edit] > [Refresh] または [F5]キー)によるプレビューの更新では、キャッシュが残っている影響で、編集内容が正常に反映されない可能性があります。その場合は、AVSファイルを開き直してみてください。


*1 AddRangeプラグインの説明書からの引用。AddFrameはNanDubのvcfファイルで使われている形式です。AddFrameとAddMaskedRangeはVer0.5以降で対応。
*2 ここではVirtualDubModを使って説明していますが、VirtualDubやNanDubでも同様の手順で行うことができます。
*3 画面はVirtualDubMod。

最終更新日時: 2014-03-11 (火) 03:43:05 (3693d)