VirtualDubでAviSynthフィルタの設定を行う

概要

warpsharpパッケージに収録されているavsfilter.dllを使用することによって、AviUtlやVirtualDub(VirtualDubModなどを含む)上で、AviSynthフィルタ(プラグイン)の設定を行えるようになります。

このページでは、avsfilter.dllを利用して、VirtualDubでAviSynthフィルタの設定を行う方法を紹介します。

AviUtlを使用する場合については、AviUtlでAviSynthフィルタの設定を行うを参考にしてください。

なお、このページではVirtualDubModを使って解説していますが、以後、VirtualDubModなどのVirtualDub改良版も含めて、VirtualDubと呼ぶことにします。

必要なもの

avsfilter.dllを含めた、次の3つのファイルを用意してください。

  • avsfilter.dll
  • avsfilter.vdf
  • avsfilter用定義ファイル(*.vdf.avs*1

avsfilter.dllとavsfilter.vdf、およびavsfilter用定義ファイルのサンプルは、warpsharpパッケージに収録されています。warpsharpパッケージを入手してください。

warpsharpパッケージの入手先については、warpsharpパッケージのページを参照。

avsfilter.dll / avsfilter.vdf

avsfilter.png

warpsharpパッケージをダウンロードし、CABファイル(warpsharp_20xx_xx_xx.cab)を展開すると、avsfilter.dll、avsfilter.auf、avsfilter.vdfの3つのファイルが見つかると思います。

このうち、avsfilter.aufはAviUtl用のファイルですので、ここでは使用しません。avsfilter.vdfとavsfilter.aufを間違えないように気をつけてください。

avsfilter用定義ファイル(*.vdf.avs)

avsfilter_sample.png

avsfilter用定義ファイルのサンプルは、warpsharp_20xx_xx_xxフォルダより2つ下層のサブフォルダ(samples -> avsfilter)の中にあります。

2003年11月3日版のwarpsharpパッケージには、ColorYUY2(YUV用とRGB用)、EraseGhost、WarpSharpの各フィルタ用の定義ファイルが収められています。

これらのサンプルを参考にして、そのほかのフィルタの定義ファイルを作成することも可能です。

なお、*.auf.avsはAviUtl用のファイルですので、ここでは使用しません。*.vdf.avsと*.auf.avsを間違えないように気をつけてください。

avsf_pack

nullinfoで、avsfilter用定義ファイルパックのavsf_packが配布されています。

avsf_packには、DeDot用など十数種類のavsfilter用定義ファイルが含まれています。

avsfilter用定義ファイルを作る

サンプルや avsf_pack に含まれていないフィルタも、自分で定義ファイルを作成することによって avsfilter で利用することが可能になります。

詳しくは、avsfilter用定義ファイルの作成方法を参照してください。

avsfilterの導入手順 - WarpSharpフィルタ(warpsharp.dll)の場合

warpsharpプラグイン(warpsharp.dll)内蔵のWarpSharpフィルタの場合を例に、avsfilter.dllの導入手順を説明します。

1.avsfilter.dllのコピー

vdub_avsfilter_dll.png

まず、avsfilter.dllをVirtualDub.exe(VirtualDubMod.exe)と同じフォルダにコピーします。

2.avsfilter用定義ファイルの修正

warpsharp_vdf_avs.png

avsfilter用定義ファイル(この場合は、WarpSharp.vdf.avs)を開いて、一行目を、あなたが使用したいプラグインのパスになるように修正します。

3.aufilter.vdfとavsfilter用定義ファイルのコピー

vdub_plugin_dir.png

avsfilter.vdfと上記2で修正したavsfilter用定義ファイルを、AviUtlのプラグインディレクトリにコピーします。その際、avsfilter.vdfのオリジナルは、そのまま残しておいたほうがいいでしょう*2

VirtualDubのプラグインディレクトリは、VirtualDub.exeのあるフォルダのひとつ下層のpluginsフォルダです。

そして、avsfilter.vdfをavsfilter用定義ファイルのファイル名と同じ名前に変更します。WarpSharp.vdf.avsの場合は、avsfilter.vdfをWarpSharp.vdfにリネームします。

4.VirtualDubとフィルタ設定画面の起動

vdub_menu.png

VirtualDubを起動して、メニューの[Video]->[Filters...]からフィルタ設定画面を起動します。

ただし、Full processing mode 以外 を選択している場合は、[Filters...]は無効になっています。Full processing modeにチェックを入れた状態で、[Filters...]をクリックしてください。

vdub_menu2.png

[Filters...]をクリックするとフィルタ登録画面があらわれますので、画面右の[Add...]ボタンをクリックしてください。

vdub_menu3.png

すると今度は、使用できるフィルタ一覧が表示されます。ここで設定したいフィルタを選択し、[OK]をクリックします。

vdub_filtername.png

このときメニューに表示されるのは、avsfilter用定義ファイル二行目の二重引用符(")に囲まれている部分です。必要があれば、あらかじめ、この部分も変更しておいてください。

5.フィルタの設定を行う

warpsharp_vdf_setting.png

フィルタ一覧画面でOKをクリックすると、左のようなフィルタ設定画面が表示されます(図はAviSynth用WarpSharpフィルタのもの)。

[Preview]ボタンをクリックすると、プレビュー画面が起動しますので、それを見ながらパラメータの調節を行ってください。

warpsharp_vdf_off_sample.png

フィルタ無効時(チェックボックスOFF)

warpsharp_vdf_on_sample.png

フィルタ有効時(チェックボックスON)

設定画面左上の[Enable]をONにするとフィルタが有効に、OFFにすると無効になります。

6.クリップボードにコピー

vdub_copy_clipboard.png

パラメータの調整が済んだら、[Copy]ボタンをクリックします。上記5で行った設定が、WarpSharpフィルタの書式でクリップボードにコピーされます。

備考: VirtualDubのフィルタとして使用する

なお、ここで[OK]ボタンをクリックすると、フィルタ登録画面にWarpSharpフィルタが登録されます。これによって、AviSynthフィルタをVirtualDubのフィルタとして使用することもできます。

VirtualDubのフィルタとして使用したくない(AviSynthフィルタの設定のみを行いたい)場合は、[Copy]ボタンをクリックしたあとで、[Cancel]をクリックしてください。

7.AVSファイルにペースト

AVSファイルのWarpSharpフィルタを使用したい行に貼り付けます。

paste_avs.png

ちゃんと5で設定したとおりのパラメータで、スクリプトを挿入することができました。


*1 *はフィルタ名
*2 別のAviSynthフィルタ用に使用する可能性があるため。

最終更新日時: 2010-04-21 (水) 23:02:38 (5112d)