AviSynth入門/AVSファイルを開く のバックアップの現在との差分(No.5)


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#contents

* はじめに [#e2624c13]

前回の「AviSynth入門/AVSファイルの作成」では、1行だけの簡単なAVSファイル(test.avs)を作成しました。今回は、このtest.avsがちゃんと動作するかどうかを確認してみましょう。
前回の[[AviSynth入門/AVSファイルの作成]]では、たった1行だけの簡単なAVSファイル(test.avs)を作成しました。今回は、このtest.avsがちゃんと動作するかどうかを確認してみましょう。

* AVSファイルを開くためには? [#ye260a70]
* AviSynthはフレームサーバー [#x2134679]

まず、大前提として、AviSynthは単体では動作しません。このため、AVSファイルが意図したとおりに動作するかどうかを確認するためには、別のソフトウェアを用意しなければなりません。
まず大前提として、''AviSynthは、単体では動作しません''。

今回は、初期状態でAVSファイルの入力に対応していて、なおかつ、AviSynth用のスクリプトエディタが付属しているVirtualDubModを使用することにします((ほかに、AVSの入力に対応し、スクリプトエディタが付属しているソフトウェアには、AVSPreviewやAVSPreview2があります。))。
#ref(f.png)

なお、Windows Media Player 6.4(mplayer2.exe)を使った動作確認の手順については、動作確認を参考にしてください。そのほかのソフトウェアを利用したい場合は、[[下記のメモ>#x0229d4c]]を参照。
AviSynthは、ビデオクリップのフレーム(frame)を展開し、(必要ならばフィルタリングを施して、)中間ファイルを生成することなしに((AviSynth入門/AVSファイルの作成で紹介したように、AVSファイルはテキストデータ(スクリプト)なので、新たに動画ファイルを生成するのに比べ、ファイルサイズを小さく抑えることができます。))、別のソフトウェア(エンコーダなど)に供給(serve)します。このような機能を持つソフトウェアのことを、''フレームサーバ(frame server)''と呼びます。

* VirtualDubModのインストール [#n1312d04]
CINEMA CRAFT ENCODER Basicのページには、フレームサーバについて、以下のような説明があります。

まず、[[SourceForge.net: VirtualDubMod:http://sourceforge.net/projects/virtualdubmod/]]から、VirtualDubModをダウンロードしてください((SourceForge.netからのダウンロード手順については、「ダウンロード」を参照。))。
>[[NOVAC:http://www.novac.co.jp/products/software/cce/ccebasic/index.html]]
> ※フレームサーバ:字幕の合成や範囲指定、切り抜き、色調の調整など、加工を施した映像ソースを、変更結果の保存を行うことなく、そのまま他のツールに中継することができる機能。

#ref(vdubmod_download.png)
「中継する」ためのソフトウェアであるために、AviSynthは単体では動作しないのです。AVSファイルが意図したとおりに動作するかどうかを確認するためには、別のソフトウェアを用意して、AVSファイルを開いてみなければなりません。

「VirtualDubMod_*_*_*_*_All_inclusive.zip」((*は数字))というファイルをダウンロードします。
* ソフトウェア選びの条件 [#ye260a70]

あとは、ダウンロードしたZIPファイルを、適当な場所に解凍するだけ利用できるようになります。
現状では、すべての動画関連ソフトウェアが、AviSynthをサポートしているわけではありません。このため、供給先のソフトウェアがAVSファイルの入力に対応しているかどうかが、ソフトウェア選びの重要な条件になります((プラグインを追加することによって、AVSファイルを開けるようになるソフトウェア(AviUtlなど)もあります。また[[AVSファイルの疑似AVI化]]を行えば、AVIファイルに対応しているソフトウェアで開くことができるようになります。))。代表的な動画編集ソフトウェアがAviSynthに対応しているかどうかについては、[[アプリケーションのAviSynth対応状況]]を参考にしてください。

AviSynth入門では、オリジナルの英語のメニューのままで解説を行います。もし日本語のメニューで使用したいなら、[[下記のメモ>#l5a96e22]]を参照。
また、今回は動作確認が主な目的ですので、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を備えていて、目で見て確認できるものを用意した方がいいでしょう。

* VirtualDubModでAVSファイルを開く [#pf3ad143]
これらの条件を満たし、なおかつ、再編集に便利なAviSynth用のスクリプトエディタが付属していることから、AviSynth入門ではVirtualDubModを使用して解説を行うことにします。なお、Windows Media Player 6.4(mplayer2.exe)を使った動作確認の手順については、[[動作確認]]を参考にしてください。

#ref(vdubmod_open_avs.png)
** AVSファイル未対応のソフトウェアを使いたい [#x0229d4c]

ウィンドウ上部のメニューから、''[File] > [Open video files...]''を選択します。
もし、あなたが使用したいソフトウェアがAVSファイルの入力に対応して'''いない'''なら、以下のいずれかの方法を試してみてください。

#ref(vdubmod_open_video_file_dialog.png)
-AviUtlの場合
--[[AviUtl入力プラグイン>avsinp.aui]]、または[[AviSynth用VFAPIプラグイン]]をインストールする。[[AviUtlでAVSファイルを開く]]を参照。
-AviUtl以外のVFAPI対応ソフトウェアの場合
--[[AviSynth用VFAPIプラグイン]]をインストールする。[[AviSynth用VFAPIプラグイン]]を参照。
-上記以外のソフトウェアの場合
--AVSファイルを疑似AVIに変換する。[[AVSファイルの疑似AVI化]]を参照。
--AVSファイルの入力に対応しているソフトウェアを使って、いったん中間ファイルを出力する。

開きたいAVSファイル(今回の場合は、test.avs)を選択して、''[開く]''をクリックします。その際、画面下部のオプションは、今回はとくに設定する必要はありません。そのままの状態にしておいてください([[下記のメモ>#j4bf27bf]]を参照)。
* VirtualDubModについて [#g9c36eb5]

&aname(blankclip);
** VirtualDubModとは? [#j2518c58]

#ref(vdubmod_preview_blankclip.png)
VirtualDubModは、動画編集ソフトVirtualDubの改造版であるVirtualDub-MPEG2、VirtualDubOGMとVirtualDubAVSの機能を統合したものです。さらに、mkvに対するサポートも追加されています(([[VirtualDubMod Hompage:http://virtualdubmod.sourceforge.net/?page=faq]](英語)を参照))。詳しくは、[[VirtualDubMod日本語版:http://virtualdubmod.sourceforge.jp/]]の[[よくある質問とその答え:http://virtualdubmod.sourceforge.jp/faq.htm]]と[[VirtualDubMod]]を参照。

もしAVSファイルに誤りがなければ、このように真っ黒なビデオクリップが表示されるはずです。ちゃんと開くことができたでしょうか。
** VirtualDubModのインストール [#n1312d04]

なお、VirtualDubModのウィンドウ上にドラッグ&ドロップしても、AVSファイルを開くことができます。
VirtualDubModのインストール手順について、簡単に紹介しておきます。

* まとめ [#i302157a]
#ref(vd.png)

-まず、あなたが使用したいソフトウェアが、AVSファイルの入力に対応しているかどうかを確認しましょう。
-AVSファイルの入力に対応して'''いない'''ソフトウェアでは、以下のいずれかの方法を利用します。
--AviSynth用VFAPIプラグインかAviUtl入力プラグインのインストール
--AVSファイルの疑似AVI化
--中間ファイルの作成
まず、[[SourceForge.net: VirtualDubMod:http://sourceforge.net/projects/virtualdubmod/]]から、VirtualDubModをダウンロードしてください(SourceForge.netからのダウンロード手順については、「ダウンロード」を参照)。ダウンロードするのは、「VirtualDubMod_*_*_*_*_All_inclusive.zip」((*は数字))というファイルです。

* メモ [#y6b2c497]
あとは、ダウンロードしたZIPファイルを適当な場所に解凍(展開)するだけ、VirtualDubModが利用できるようになります。Windows Me/XPなら、標準でZIPファイルの解凍に対応しています((参考: [[ZIPファイルの解凍について:http://hp.vector.co.jp/authors/VA033749/uncomp.html]]))。それ以外のWindows OSでは、ZIPファイルの解凍に対応したソフトウェアをインストールしてください((解凍ソフトは、[[窓の杜 - 圧縮・解凍・ランタイム:http://www.forest.impress.co.jp/lib/arc/]]やVectorの[[Download: Windows > ユーティリティ > アーカイブユーティリティ:http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/util/arc/]]で見つけることができます。))。

** VirtualDubModとは? [#j2518c58]
[[AviSynth入門]]では、オリジナルの英語メニューのままで解説を行います。もし日本語メニューで使用したいなら、[[下記>#l5a96e22]]参照。

VirtualDubModは、動画編集ソフトVirtualDubの改造版のVirtualDub-MPEG2、VirtualDubOGMとVirtualDubAVSの機能を統合したものです。mkvに対するサポートも追加されています(([[VirtualDubMod Hompage:http://virtualdubmod.sourceforge.net/?page=faq]](英語を参照)))。
** VirtualDubMod日本語版とVirtualDubModの日本語化 [#l5a96e22]

[[VirtualDubMod日本語版:http://virtualdubmod.sourceforge.jp/]]の[[よくある質問とその答え:http://virtualdubmod.sourceforge.jp/faq.htm]]、およびVirtualDubModを参照。
VirtualDubModには[[VirtualDubMod日本語版:http://virtualdubmod.sourceforge.jp/]]もありますが、2003-01-22以降、新しいバージョンがリリースされていません((2006-03-11 現在))。このため、AviSynth入門では、オリジナル(英語版)のVirtualDubMod(バージョン 1.5.10.2)を使って、解説を行います。

** VirtualDubMod以外のソフトウェアを使いたい [#x0229d4c]
[[日本語化プロジェクト - マルチメディア篇:http://tnetsixenon.xrea.jp/]]で、より新しいバージョンのVirtualDubModに対応した日本語化パッチが配布されています((2006-03-11 時点で公開されている最新版のパッチは、「VirtualDubMod 1.5.10.2 日本語化パッチ 第1版」です。))。もし日本語化したい場合は、こちらのパッチを利用するとよいでしょう((ただしパッチは、「利用者各自の責任において使用してください」([[日本語化プロジェクト - マルチメディア篇:http://tnetsixenon.xrea.jp/]]より引用)とのこと。))。

AviSynth入門では、基本的に、VirtualDubModを使って解説を進めていく予定です。
* VirtualDubModでAVSファイルを開く [#pf3ad143]

VirtualDubMod以外のソフトウェアを使いたい場合は、まず、そのソフトウェアがAVSファイルの入力に対応しているかどうかを確認してください。アプリケーションのAviSynth対応状況では、代表的な動画編集ソフトウェアがAviSynthに対応しているかどうかをまとめてありますので、参考にしてください。
#ref(va.png)

もし、あなたが使用したいソフトウェアがAVSファイルの入力に対応して'''いない'''なら、以下のいずれかの方法を試してみてください。
ウィンドウ上部のメニューから、''[File] > [Open video files...]''を選択します。

-AviUtlの場合
--AviUtl入力プラグイン、またはAviSynth用VFAPIプラグインをインストールする。AviUtlでAVSファイルを開くを参照。
-AviUtl以外のVFAPI対応ソフトウェアの場合
--AviSynth用VFAPIプラグインをインストールする。AviSynth用VFAPIプラグインを参照。
-上記以外のソフトウェアの場合
--AVSファイルを疑似AVIに変換する。AVSファイルの疑似AVI化を参照。
--AVSファイルの入力に対応しているソフトウェアを使って、いったん中間ファイルを出力する。
#ref(vg.png)

** VirtualDubMod日本語版とVirtualDubModの日本語化 [#l5a96e22]
開きたいAVSファイル(今回の場合は、test.avs)を選択して、''[開く]''をクリックします。その際、画面下部のオプションは、今回はとくに設定する必要はありません。そのままの状態にしておいてください([[下記のコラム>#j4bf27bf]]を参照)。

VirtualDubModには[[VirtualDubMod日本語版:http://virtualdubmod.sourceforge.jp/]]もありますが、2003-01-22以降、新しいバージョンがリリースされていません((2006-03-11 現在))。このため、AviSynth入門では、オリジナル(英語版)のVirtualDubMod(バージョン 1.5.10.2)を使って、解説を行います。
&aname(blankclip);

[[日本語化プロジェクト - マルチメディア篇:http://tnetsixenon.xrea.jp/]]で、より新しいバージョンのVirtualDubModに対応した日本語化パッチが配布されています((2006-03-11 時点で公開されている最新版のパッチは、「VirtualDubMod 1.5.10.2 日本語化パッチ 第1版」です。))。もし日本語化したい場合は、こちらのパッチを利用するとよいでしょう((ただしパッチは、「利用者各自の責任において使用してください」([[日本語化プロジェクト - マルチメディア篇:http://tnetsixenon.xrea.jp/]]より引用)とのこと。))。
#ref(vp.png)

もしAVSファイルに誤りがなければ、このように真っ黒なビデオクリップが表示されるはずです。また、AVSファイルをVirtualDubModのウィンドウ上にドラッグ&ドロップしても、開くことができます。ちゃんと開くことができたでしょうか。

* まとめ [#i302157a]

-AviSynthは、フレームサーバー。
-AVSファイルを開くためには、別のソフトウェアが必要(AviSynthは、単体では動作しない)。
-まず、あなたが使用したいソフトウェアが、AVSファイルの入力に対応しているかどうかを確認しましょう。
-AVSファイルの入力に対応して'''いない'''ソフトウェアでは、以下のいずれかの方法を利用します。
--AviSynth用VFAPIプラグインかAviUtl入力プラグインのインストール
--AVSファイルの疑似AVI化
--中間ファイルの作成

* コラム [#y6b2c497]

** VirtualDubModの[Open video file...]のオプション [#j4bf27bf]

#ref(vdubmod_open_video_file_option.png)
#ref(vf.png)

*** Ask for extended options after this dialog [#f2445f69]

このオプションを有効にすると、このダイアログの後に、AVI入力に関する拡張オプションの設定画面が開きます。

#ref(vdubmod_avi_import_option.png)
#ref(vo.png)

ここでは、一般的なAVIとMotion JPEGに関するオプションを設定することができます。

#ref(vdubmod_avi_import_error.png)
#ref(ve.png)

ただし、AVSファイルを開くときに、このオプションにチェックを入れたところ、上図のエラーが出ました。AVSファイルを開きたいときは、このチェックを有効にする必要はなさそうです。

*** Automatically load linked segments [#l6477aa8]

このオプションを有効にすると、連番ファイルを自動的に連結して読み込みます。

*** Use AviSynth template [#h5f851f6]

#ref(vdubmod_use_avs_template.png)
#ref(vt.png)

VirtualDubModのtemplateフォルダ内にあるAviSynthのテンプレート(.avst)を使って、AVIファイルやD2Vファイルなどのソースクリップを読み込みます。

テンプレートを使って読み込むと、ソースクリップと同じディレクトリにAVSファイルが作られます。