Blur のバックアップソース(No.3)

#code{{
Blur (clip, float amount)
Blur (clip, float amountH, float amountV, bool MMX)
Sharpen (clip, float amount)
Sharpen (clip, float amountH, float amountV, bool MMX)
}}

これは、シンプルな 3x3 カーネルのぼかし(blur)フィルタです。Blur で指定可能な実引数の最大値は約 1.58 で、これは (1/3, 1/3, 1/3) カーネルに相当します。1.0 という値は、(1/4, 1/2, 1/4) カーネルになります。もし大きな半径のガウスぼかしが必要なら、いくつかの Blur(1.0) のコピーを連鎖(chain)することをお薦めします。(パスカルの三角形((訳者註: 参考: [[パスカルの三角形:http://www.nikonet.or.jp/spring/Pascal/Pascal.htm]]、[[パスカルの三角形 〜さんすう・数学のお勉強〜:http://www.hokuriku.ne.jp/fukiyo/math-obe/pascal.htm]]))を覚えている人はいますか?)

Blur に対する負の実引数は、実は画像をシャープ(sharpen)にします。現に Sharpen(n) は、Blur(-n) の単なる別名なのです。Blur で指定可能な実引数の最小値は -1.0 であり、すなわち Sharpen の最大値は 1.0 です。

垂直方向と水平方向の量(amount)を個別に設定するために、2 つの実引数を使用することができます。このように、たとえばインターレースのラインをブレンドするために、Blur(0,1) を使って垂直方向のみにフィルタをかけることができます。デフォルトでは、'''amountV'''='''amountH''' です。

MMX ルーチンに関しては、計算における完全な 8 ビット精度の欠如という既知の問題があります。これは、出力される画像にバンディング((訳者註: banding。階調不足により、グラデーションが縞状になること。階調飛び、階調割れ、マッハバンドともいう。参考: [[第七講 グラデーションのフィルム出力:http://www.incunabula.co.jp/dtp-s/smalloffice/7.html]]、[[マッハバンド − その数理・物理・生理・心理 −:http://uchikawa-www.ip.titech.ac.jp/~masuda/J/principia/MachBand/MachBand.html]]、[[デジタルアニメマニュアル - words07:http://www.teu.ac.jp/clab/DAM/words/words_main07.html#machband]]))を引き起こすことがあります。もし心配なら、速度的には劣るものの、より正確な C++ ルーチンを使用するために、MMX オプションを False に設定してください。

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註: このページは、AviSynth 2.5.7 に同梱されているマニュアル(英語版)の日本語訳です。原文は、AviSynth をインストールしたフォルダ内の Docs/english/corefilters/blur.htm にあります。なお、このページのテキストおよび画像のライセンスは、オリジナルのそれに準じます。