Histogram のバックアップソース(No.1)

#code{{
Histogram (clip, string ''mode'')
}}

輝度のヒストグラムをクリップの右側に追加します。

AviSynth v2.50 から、このフィルタは、YV12/YUY2 モードにおける有効な色と無効な色も表示します。無効な値(16 より下と 235 より上)は、茶色または黄色がかった色に着色されます。

v2.53 以降:

クリップの追加情報を表示するために、オプションとして '''mode''' パラメータが追加されています。'''mode''' が取りうる値には、"classic"(デフォルトの古いモード)、"levels" と "color"、さらに v2.54 からは "luma"、"stereo" と "stereooverlay" もあります。

** Classic モード [#h8849fe7]

#ref(histogram_modeclassic.gif)

このモードでは、ビデオの右側にラインごとの(実際には波形モニタ((訳者註: 参考: [[ayato@web 「テレビデザインの基礎知識 17」:http://www.ayatoweb.com/tv_design/tvd17.html]]))と呼ばれる)輝度グラフが追加されます。グラフの左側が輝度 0 を表し、右側は輝度 255 を表します。ITU-R BT.601 で有効ではない範囲は、茶色または黄色がかった色で表示されます。緑色がかったラインは、Y = 128 を表します。

YUY2 モードと YV12 モードで利用可能。

** Levels モード [#t9999389]

#ref(histogram_modelevels.jpg)

このモードは、ビデオフレームの右側に(ヒストグラム((訳者註: 参考: [[第10回 ヒストグラム入門 - デジカメPopEye:http://aska-sg.net/popeye/010_20040310.html]]))と呼ばれる) 3 つのレベルグラフを表示します。これは、現在のフレームの Y、U、V 成分の分布を表します。

一番上のグラフは、そのフレームの輝度(Y)を表示します。グラフの左側が Y = 0、右側は Y = 255 を表します。ITU-R BT.601 で有効な範囲は、わずかに異なった色で示され、Y = 128 は点線でマークされます。縦軸は、与えられた輝度(Y)値に対するピクセルの数を示します。中央のグラフは U 成分、一番下のグラフは V 成分を表示します。

YV12 モードでのみ利用可能。

** Color モード [#uc790e55]

#ref(histogram_modecolor.jpg)

このモードは、ビデオフレームの右側に(実際にはベクトルスコープ((訳者註: 参考: [[テレビデザインの基礎知識 17(ayato@web ):http://www.ayatoweb.com/tv_design/tvd17.html]]))と呼ばれる) 2 次元グラフの中に色差値(U/V カラー配置)を表示します。

U 成分は横(X)軸に表示され、一番左側が U = 0、一番右側が U = 255 です。V 成分は縦(Y)軸に表示され、一番上が V = 0、一番下が V = 255 を表します。

グラフ内の白いピクセルは、入力クリップのピクセルの色差値に対応しています。このため、このグラフは色相(色合い)と彩度(その色におけるその色相の支配性)の読み取りに使用することができます。ある色の色相が変化するにつれて、それは正方形を移動します。正方形の中心で彩度は 0 であり、つまり対応するピクセルは色を持たないということになります。もし他の色を変更しないまま特定の色の量を増加させたなら、彩度は増加し、正方形の端へ移動します。

YV12 モードでのみ利用可能。

** Luma モード [#nb4b9d41]

#ref(histogram_modeluma.jpg)

このモードは、輝度を増幅させ、非常に小さな輝度の変化を表示します。これは、ブロックやノイズを検出するのに効果的であり、フィルタパラメータを調節するのに役立ちます。このモードでは、1 ピクセルの輝度の差が 16 ピクセルの輝度ピクセルとして、したがって小さな欠陥を著しく誇張して表れます。

YUY2 モードと YV12 モードで利用可能。

** Stereo モードと StereoOverlay モード [#g75685dc]

#ref(histogram_modestereo.gif)

このモードは、クリップの音声から標準的なステレオグラフを表示します。レコーディングスタジオで見てこれらについて知っている人もいるかもしれません。これは、入力信号の左右分布と位相分布を見るために使用することができます。StereoOverlay は、オリジナルのクリップの上にグラフを重ねます。各フレームは、現在のフレームから次のフレームの始まりまでの情報のみを含みます。よりクリアなビジュアルを提供するために、信号は線形的に 8 倍にアップサンプリングされます。

このモードはステレオ信号入力が必要で、StereoOverlay の入力は YV12 のみです。

''更新履歴:''

|v2.53|さまざまなモードを追加。|
|v2.55|バイアス/オフセットを表示するために、"stereo" モードにドットを追加。|
|v2.56|YUY2 モードに無効な色を追加。|

#hr

註: このページは、AviSynth 2.5.7 に同梱されているマニュアル(英語版)の日本語訳です。原文は、AviSynth をインストールしたフォルダ内の Docs/english/corefilters/histogram.htm にあります。なお、このページのテキストおよび画像のライセンスは、オリジナルのそれに準じます。