フィルタの書式 のバックアップソース(No.5)
#contents
**フィルタの書式 [#ccbc90c4]
フィルタの書式は、
フィルタ名(引数リスト)
という形で表されます。
MessageClip(string message, int width, int height, bool shrink, int text_color, int halo_color, int bg_color)
MessageClipフィルタの書式です。このとき、MessageClipがフィルタ名、括弧の中に書かれているのが引数リストということになります。
引数型 引数名
引数リストは、[[引数型]]と引数名が、対の形で記述されます。((例外的に、clip型の引数clipがある場合に、一方を省略して、単にclipと書かれていることもあります。))[[引数型]]は、その引数がどのようなタイプのものであるかを示すものであり、引数名はその引数の名前を表します([[引数型]]については「[[引数型]]」のページを参照)。
string message
MessageClipの1つ目の引数の場合、stringが引数の型で、messageが引数の名前です。言い換えると、1つ目の引数は、messageという名前で、その[[引数型]]はstring型である、ということになります。
フィルタ名(引数型1 引数名1, 引数型2 引数名2, 引数型3 引数名3, ...)
引数が複数ある場合は、コンマ区切りで、右へつづけて書きます。引数の数は、フィルタによって異なります。
つまり、MessageClipフィルタの場合、message、width、height、shrink、text_color、halo_color、bg_colorという7つの引数があり、引数messageはstring型、引数shrinkはbool型で、それ以外の引数はint型であるというわけです。
**フィルタの記述例 [#sfef351e]
実際にフィルタを記述する方法を紹介します。ここでは例として、MessageClipフィルタを使い、「Hello World!」というメッセージつきのビデオクリップを作成します。
***すべての引数を指定する [#i56f9213]
MessageClip("Hello World!", 240, 135, true, $0000ff, $ff0000, $00ff00)
書式通りに、すべての引数を指定した場合の例です。
次の点に注意してください。
-1つ目のmessageはstring型であるため、二重引用符で囲んでいます。
-widthとheightはint型なので、整数で指定しています。
-4つ目の引数shrinkはbool型なので、trueまたはfalseのいずれかを指定します。
-残りの3つの引数は、widthやheightと同様のint型です。ここでは色指定しやすいように、HTMLのカラーコードなどで使われる16進数で指定しています((参考: [[とほほの色入門・色見本:http://tohoho.wakusei.ne.jp/wwwcolor.htm]]))。
&ref{hello007_bg_color.png};~
上のスクリプトをプレビューすると、このような画像が表示されます。
***引数を省略する [#g2fbd023]
MessageClip("Hello World!")
message以降の引数は省略されています。引数が省略された場合は、デフォルト値が適用されます。~
~
&ref{hello001_hello_world.png};~
そのため、上のスクリプトをプレビューすると、このような画像が表示されます。
MessageClip("Hello World!", 240, 135)
widthとheightまで指定しました。
&ref{hello002_size_specified.png};~
すると、widthとheightには指定した値が適用され、text_color以降の引数にはデフォルト値が適用されます。
ただし、このように、ある引数以降をすべて省略する場合はいいのですが、単純に引数を省略できない場合もあります([[下記>#s505fa79]]参照)。
***名前付き引数で指定する [#s505fa79]
たとえば、あなたが、width、height、shrinkの3つの引数を省略したいと考えたとします。そのとき、次のように記述したとしたら、どうなるでしょうか。
MessageClip("Hello World!", $0000ff, $ff0000, $00ff00)
width、height、shrinkの部分を、そのまま削除して、text_color以降を左にずらしたものです。実は、これをプレビューしようとすると、以下のようなエラーが発生します。
&ref{hello008_invalid_argument.png};~
Script error: Invalid arguments to function "MessageClip"(スクリプトエラー: 関数"MessageClip"に不正な引数)
これは、引数の指定の仕方が誤っている場合に発生するエラーです(「[[エラーのタイプ]]」を参照)。この場合、4つ目の引数は、本来、bool型であるべきにもかかわらず、int型の$00ff00が渡されていることが原因です。
このような省略の仕方をしたい場合は、名前付き引数を使います。名前付き引数を使えば、自由な順番で、引数を指定することができるようになります。
名前付き引数は、
引数名 = 値
という形で指定します。
MessageClip("Hello World!", text_color=$0000ff, halo_color=$ff0000, bg_color=$00ff00)
さきほどのスクリプトを名前付き引数を使って書き換えると、このようになります。
&ref{hello009_argument_specified.png};~
プレビューすると、このような画像が表示されます。省略された引数には、デフォルト値が適用されています。