AviSource

AVISource (string filename [, ...], bool "audio" = true, string "pixel_type" = YV12, [string fourCC])
OpenDMLSource (string filename [, ...], bool "audio" = true, string "pixel_type" = YV12, [string fourCC])
AVIFileSource (string filename [, ...], bool "audio" = true, string "pixel_type" = YV12, [string fourCC])
WAVSource (string filename [, ...])

AVISource は、引用符で囲まれた 1 つ以上のファイル名を実引数として取り、Video-for-Windows の「AVIFile」インターフェイスか AviSynth 組み込みの(VirtualDub から取り入れられた) OpenDML コードを使って、ファイルを読み込みます。このフィルタは、AVIFile ハンドラを持つどんなファイルをも読み込むことができます。これには、AVI ファイルだけでなく、WAV ファイル、AVS (AviSynth スクリプト)ファイルや VDR (VirtualDub フレームサーバー)ファイルも含まれます。実引数として複数のファイル名を指定した場合、それらのクリップは、UnalignedSplice を使って継ぎ合わされる(spliced)でしょう。audio パラメータはオプションで、デフォルトは true です。

AVISource フィルタは、ファイルのタイプを決定するためにそのファイルを調べ、AVIFile ハンドラか OpenDML ハンドラのいずれか適切な方へ渡します。どちらか一方のハンドラでトラブルが生じた場合には、OpenDMLSource フィルタや AVIFileSource フィルタを使用することもできます。これらのフィルタは、いずれか一方のハンドラを強制的に使用します。どちらのハンドラも通常の(2GB 未満の) AVI ファイルについては読み取ることができますが、2GB 以上の AVI ファイルを読み取れるのは OpenDML ハンドラだけで、逆に WAV、VDR や AVS のようなその他のファイルタイプを読み取ることができるのは AVIFile ハンドラだけです。

v2.04 まで、WAVSource は AVIFileSource の別名でした。それ以降のバージョンでは、WAVSource はもうビデオストリームを開こうとはしません。これは、オーディオストリームを取り出したいにもかかわらず、ビデオストリームが破損していたり、圧縮方法があなたのシステムでサポートされていないような場合に役に立ちます。

v2.04 から、ACM (Audio Compression Manager)音声(例えば mp3-AVI)に対して内部サポートしています。また AVISource は、もう WAV ファイルを開くことはできません。WAV ファイルについては、WAVSource を使ってアクセスしなければなりません。

v2.06 から、pixel_type パラメータ(デフォルト YUY2)を使って、デコーダの出力フォーマットを選択することができます。有効な値は、"YUY2"、"RGB32" と "RGB24" です。省略された場合、AviSynth は、デコーダによってサポートされているフォーマットのうち、(YUY2、RGB32、RGB24 の順番で)最初のフォーマットを使用します。映像が非圧縮フォーマットの場合にはデコーダが使用されないため、このパラメータは何の効果もありません。v2.5 から、pixel_type パラメータのデフォルトは、YV12 に変更されました。別の言葉に置き換えるなら、pixel_type パラメータを指定しなかった場合、AVISource フィルタはその AVI を YV12 として出力しようと試み、もしそれが不可能なら YUY2 として、さらにそれも無理なら RGB として出力します。

AviSynth v2.5 で DivX のクリップを読み込むと、(5.02 以前の) DivX のバグにより、色がおかしくなることがあります(色差チャンネルの U と V がスワップされます)。それを訂正するために、SwapUV を使用することができます。

v2.53 から、AVISource は、DV type 1 形式のビデオ入力も開くことができます(映像のみ、音声不可)。

v2.55 から、fourCC オプションが追加されています。fourCC は、おもに AVI に関連した、メディアファイルの先頭にある 4 文字のコード(FOUR Character Code)のことで、そのファイルをデコードするためにあなたのシステムがどのコーデックを使用するべきかを教えてくれます。このオプションを使うと、AviSource に強制的に別のコーデックを使って AVI ファイルを開かせることができます。FOURCC の一覧表は、こちら にあります。デフォルトでは、その AVI の fourCC が使用されます。

MJPEG コーデックや DV コーデックの中には、AVISource を使った時に、ITU-R BT.601 に適合した正しい出力を返さないものもあります。この問題は、コーデックの入出力のカラーフォーマットが異なる場合に起こります。例えば、入力のカラーフォーマットが YUY2 で出力のカラーフォーマットが RGB である場合や、またその逆の場合などがそうです。これを解決するには、次の 2 つの方法があります:

1) 強制的に出力を入力のカラーフォーマットと同じにする。例えば、以下のように(入力が RGB の場合):

AVISource("file.avi", pixel_type="RGB32")

2) ColorYUV フィルタを使って補正する:

AVISource("file.avi").ColorYUV(levels="PC->TV")

関連スレッド:
MJPEG codecs
DV codecs

使用例:

# C プログラマのメモ: バックスラッシュ(訳者註: 日本語環境では、円記号(\)で表示されることが多い。)を二重にしない。フォワードスラッシュも機能する。
AVISource("d:\capture.avi")
AVISource("c:/capture/00.avi")
WAVSource("f:\soundtrack.wav")
WAVSource("f:/soundtrack.wav")

# 次は AVISource("cap1.avi") + AVISource("cap2.avi") と同じ:
AVISource("cap1.avi", "cap2.avi")

# 音声を無効化して、RGB デコードをリクエストする
AVISource("cap.avi", false, "RGB32")

# Canopus DV コーデックを使用して DV を開く
AviSource("cap.avi", false, fourCC="CDVC")

# Xvid コーデックを使用して AVI (たとえば DivX3)を開く
AviSource("cap.avi", false, fourCC="XVID")

# いずれか一方が音声を含まない 2 つのクリップを結合する
# 結合時、これらのクリップは互換性がなければならない(同じビデオおよびオーディオのプロパティを持つ必要がある):
A = AviSource("FileA.avi")
B = AviSource("FileB.avi") # オーディオストリームなし
A ++ AudioDub(B, BlankClip(A))

いくつかの圧縮フォーマットは、1 つのスクリプトの中で AviSource() を呼び出す回数に制限を課します。50 より少ない AviSource() 文でこの制限を経験した人もいます。こちらの議論を参照してください。

更新履歴

v2.55fourCC オプションを追加。

註: このページは、AviSynth 2.5.8 RC3 に同梱されている英語版ヘルプの日本語訳です。原文は、AviSynth をインストールしたフォルダ内の Docs/english/corefilters/avisource.htm にあります。なお、このページのテキストおよび画像のライセンスは、オリジナルのそれに準じます。詳しくは、AboutLicense を参照してください。

最終更新日時: 2014-03-11 (火) 03:45:03 (3791d)