TempGaussMC
TempGaussMC とは? †
- 時間軸のガウスぼかしをベースとした、動き補償付きの Bob インターレース解除関数。
- Didée 氏作。
- 2010-02-28 時点の最新版は、beta-2。
改造版について †
改造版 1 (TempGaussMC_beta1mod / TGMCmod) †
- マルチスレッド版 MVTools(MVToolsMulti。MVTools 1.9.7.7)と MVTools2 が使用できるように改造されたもの。
- AnimeIVTC v2.00 以降に同梱されているバージョンから、関数名が TGMCmod に変更され、MVTools2 のみを使用するようになっています。
- MVTools2 を使用する場合には stage2 での 色差シフト補正が無効化されるように変更されている(MVTools 1.10.2.1 で修正済みの問題のため)。
- 改造は thetoof 氏による。
- exist any filter specially done for (deinterlace) flicker - Page 15 - Doom9's Forum に、Revgen 氏によって TempGaussMC_beta1mod を NNEDI2 と EEDI3 が使用できるように改造されたバージョン(TempGaussMC_beta1mod2)がアップされています。
改造版 2 (TempGaussMC_beta-2 v2u) †
- MVTools2 を使用するように改造されたほか、インタポレータとして "nnedi2", "nnedi3" を追加している。
- 関数名は、TempGaussMC_beta2u に変更されている。
- 改造は、Terranigma 氏による。
beta-3 (unofficial) †
- Leinad4Mind 氏による非公式改造版。
- beta2mod 版を v1u2 および v2u とミックス。
特徴 †
TempGaussMC_beta.avs より。
- オリジナルのフィールドをそのままにはしない。
- ソースのノイズやグレイン(ノイズ)を低減する。
- lossless オプション(オリジナルのフィールドは保持され、ノイズ低減は弱まる)が使用できる beta-2 以降、これは正しくない。
- 出力は、
- 豊かな細部があり、
- おそらくこれまでの Bob デインタレースフィルタの中で最も静かなまたは安定。
入手先 †
- beta-3 (unofficial)
- beta-2
- オリジナル版、および、TempGaussMC_beta1mod
- TGMCmod
- AnimeIVTC (v2.00 以降)に同梱。
- TempGaussMC_beta-2 v2u
- TempGaussMC_beta1 v1u
- TempGaussMC_beta1mod2
- 上記の説明を参照。
動作に必要なプラグイン †
beta-2 †
- MVTools2 -> その他のプラグインを参照。
- RemoveGrain + Repair -> ノイズ除去(2D) を参照。
- VerticalCleaner -> ノイズ除去(2D) を参照。
- MaskTools v2 -> マスクを参照。
- nnedi2 / NNEDI / EEDI2 / Yadif (EdiMode によって必要なプラグインが異なる) -> インターレース解除を参照。
beta1 †
- MVTools -> その他のプラグインを参照。
- TempGaussMC_beta1mod では、MVTools 1.9.7.7 または MVTools 2.x が使用可能。
- TempGaussMC_beta v1u では、MVTools 2.x を使用。
- RemoveGrain + Repair -> ノイズ除去(2D) を参照。
- MaskTools v2 -> マスクを参照。
- NNEDI / EEDI2 / Yadif (EdiMode によって必要なプラグインが異なる) -> インターレース解除を参照。
- TempGaussMC_beta1 v1u では、NNEDI の代わりに nnedi2 が使用可能。
- Revgen 氏による TempGaussMC_beta1mod2 (TempGaussMC_beta1mod 改造版)では、NNEDI2 と EEDI3 が使用可能。
シンタックス †
beta2 †
function TempGaussMC_beta2(clip clp, int "tr0", int "tr1", int "tr2", int "rep0", int "rep1", int "rep2", string "EdiMode", int "qual", int "EEDI2maxd", \ int "lossless", float "sharpness", int "Smode", int "SLmode", int "SLrad", float "Sbb", float "SVthin", int "Sovs", \ int "blocksize", int "overlap", bool "truemotion", bool "globalmtn", \ int "search", int "searchparam", int "pelsearch", int "sharp", int "lambda", int "DCT", int "pnew", int "plevel", int "lsad", \ int "SCth1", int "SCth2", int "thSAD1", int "thSAD2", \ float "pel2hr", bool "border", int "draft", clip "edeint")
パラメータ †
注意: デフォルト値は beta-2 のものです。同じ名前のパラメータでも、バージョンによって異なる可能性があります。
クリップ †
- clp
- ビデオクリップ。
時間軸ガウスフィルタリング †
- tr0
- 動き補償前の時間軸ガウス用の時間軸の範囲(1 または 2)
- デフォルト: 2
- tr1
- 動き補償に関する時間軸ガウス用の時間軸の範囲(1 または 2)
- デフォルト: 2
- tr2
- 最後の MVDegrain 用の時間軸の範囲(1、2 または 3)
- デフォルト: 1
時間軸ガウス補償(修復) †
- rep0
- searchclip に対する TemporalSoften の欠点の修復
- デフォルト: 4
- rep1
- output に対する MVDegrain の欠点の修復(ステージ 1)
- デフォルト: 0
- output に対する MVDegrain-検出の修復(ステージ 1)
- rep2
- output に対する MVDegrain の欠点の修復(ステージ 2)
- デフォルト: 4
- lossless (beta-2 以降)
- オリジナルのフィールドを変更しない(オリジナルの入力を結果から抽出することができる)。
- -1: 無効化。
- 0: オリジナルと TGMC に補間されたフィールドの Weave。良くない!
- 1: 弱い空間軸コーミング除去との Weave。非推奨。
- 2: 動き補償された時間軸補償(標準)の後に空間軸コーミング除去。シャープなソースに良い。3 よりやや不安定。
- 3: 動き補償された時間軸補償(強い)の後に空間軸コーミング除去。2 より安定。
- デフォルト: -1
- オリジナルのフィールドを変更しない(オリジナルの入力を結果から抽出することができる)。
EEDI 補間 †
- EdiMode
- 使用する補間フィルタ: "NNEDI"、"EEDI2"、"Yadif"。その他の文字列: 普通のバイキュービック Bob を使用(高速!)。
- デフォルト: "EEDI2"
- EEDI2maxd
- EEDI2 補間のみ: 空間軸の検索距離値。
- デフォルト: 8
TempGauss されたクリップのコントラシャープ*1 †
- sharpness
- シャープの強さ。0.0 から 1.0。必要なら、それ以上も可。
- デフォルト: 0.25+(tr1+tr2)/6
- Smode
- 動き補償された時間軸ガウスを再シャープ化するために使用するメソッド
- 0 = なし
- 1 = 3x3 カーネル
- 2 = 垂直方向の最小/最大 + 3x3 カーネル
- デフォルト: 2
- 動き補償された時間軸ガウスを再シャープ化するために使用するメソッド
- SLmode
- シャープを制限する方法
- 0 = なし
- 1 = 空間軸。2 回目の MV のステージの前(高速)
- 2 = 動き補償-時間軸。2 回目の MV のステージの前(低速)
- 3 = 空間軸。2 回目の MV のステージの後(高速)
- 4 = 動き補償-時間軸。2 回目の MV のステージの後(低速)
- デフォルト: 2
- シャープを制限する方法
- SLrad
- シャープを制限するために時間軸の前後の近傍をどれだけ考慮するか(SLmode = 2|4)、空間軸のシャープを制限するモードの範囲 (SLmode = 1|3)。
- デフォルト: 1
- Sbb
- ガウスぼかしされたシャープさの差をブレンドし直す(わずかに見た目の忠実性を増加させる)
- 0 = なし
- 1 = シャープ制限の前
- 2 = シャープ制限の後
- 3 = シャープ制限の前後
- デフォルト: 1
- ガウスぼかしされたシャープさの差をブレンドし直す(わずかに見た目の忠実性を増加させる)
- SVthin
- 広げられた水平方向のエッジを垂直方向に細くする。0.0=オフ 0.5=弱い 3.0=強い
- デフォルト: 1.0
- Sovs
- シャープ制限に対する「オーバーシュート」*2の許可(つまり、ちょっとしたごまかし)
- デフォルト: 0
重要な MV パラメータ †
- blocksize
- 動き検索用のブロックサイズ
- デフォルト: 16
- overlap
- ME ブロック用のオーバーラップサイズ。
- デフォルト: blocksize/2
- truemotion
- MVAnalyse の「truemotion」のデフォルトを使用すべきか否か。
- デフォルト: false
- globalmtn
- MVAnalyse の「global」パラメータ。
- デフォルト: true
重要度の低い MV パラメータ †
- search
- 検索メソッド
- デフォルト: 4
- searchparam
- 検索深度
- デフォルト: 2
- pelsearch
- pel レベル検索の精度:
- 1 = 高速
- 2 = 正確
- デフォルト: 2
- pel レベル検索の精度:
- sharp
- subpel 補間のシャープさ
- デフォルト: 2
- DCT
- DCT モード。さまざまなモードが役立つかもしれないし、悪影響を与えるかもしれない ...
- デフォルト: 0(オフ)
- lambda
- ベクトルの一貫性
- デフォルト: truemotion が true なら 1000*blocksize*blocksize /64、さもなければ 100*blocksize*blocksize/64。
- pnew
- 予測されるベクトルを超える新しいベクトルに対するペナルティ。
- デフォルト: truemotion が true なら 50、さもなければ 25。
- plevel
- lambda レベルスケーリングモード。
- デフォルト: truemotion が true なら 1、さもなければ 0
- lsad
- ローカル lambda リセット閾値
- デフォルト: truemotion が true なら 1200*_bs*_bs/64、さもなければ 400*_bs*_bs/64
シーンチェンジ閾値と MVDegrain thSAD 値 †
特別な理由なしにいじらないこと
- SCth1
- 「ひどいブロック」に対する SAD の閾値。
- デフォルト: 180
- SCth2
- シーンチェンジを引き起こすひどいブロックのパーセンテージ。
- デフォルト: 98
- thSAD1
- 1 回目の MVDegrain に対する SAD 閾値(ガウシアンステージ)
- デフォルト: 5* 128
- thSAD2
- 2 回目の MVDegrain に対する SAD 閾値(リニアステージ)
- デフォルト: 2* 128
その他 †
- pel2hr
- 0.0 はオフ。0.1 〜 0.3 は、pel=2 サブサンプリングのハロー(halo)の強調を低減するのに役立つ。
- デフォルト: 0.0
- border
- true = (放送素材の)上端と下端の「ハーフスキャンライン(半分の走査線)」をキャッチするために内部でボーダーを水増しする。
- デフォルト: true
- draft
- '1' はクイックドラフト*3を出力する。'2' はもっとドラフト
- デフォルト: 0
- edeint (beta-2 以降)
- TDeint や yadifmod の同名パラメータと同様の働きをする clip 型のパラメータ。関数内部の補間方法(EdiMode)の代わりに、このパラメータで指定したクリップから補間されたピクセルが取られる。
TempGaussMC_beta1mod のみ †
- MT
- true なら、マルチスレッド版 MVTools を使用。false なら、MVTools2 を使用。
- デフォルト: false
TempGaussMC_beta1 v1u のみ †
- qual
- nnedi2 のみ。品質 VS 速度のオプション。1-3。
- デフォルト: 1 # nnedi2 only: quality vs speed option. 1-3.
注 †
- 2008-07-12 版から、VariableBlur*4 プラグインが使われなくなりました。
- beta-2 から、VerticalCleaner が必要になりました。
リンク †
- Doom9's Forum 関連スレッド
- AviSynth オフィシャルウェブサイト内関連ページ
*1 原文では「contra-sharpening」。Need Suggestions for VERY GRAINY source - Page 4 - Doom9's Forum には、 contra-sharpening に関して次のような説明があります: 「sharpen the denoised clip, but don't add more than what was removed previously.」(試訳: ノイズ除去されたクリップをシャープ化するが、しかし前に取り除かれたもの以上のものは追加しない)。関連: Diskussion zu Dideé AviSynth Filter Collection - Seite 13 - Doom9 | Gleitz DVD-Forum
*2 参考: フィルター処理、画質の変化に現れる症状 1
*3 ドラフト(draft)には、「引く」「下書き」などの意味があります。ここで、1 または 2 を指定すると、処理途中のクリップが出力されるようです。
*4 シャープ・ぼかしを参照。
最終更新日時: 2014-03-12 (水) 23:40:44 (3925d)